生涯青春

西森里美

 主人の介護を終えた昨年の初盆の際、息子と今後の人生について相談したところ、息子から「勉強でもしたら」とアドバイスがありました。そこで、高校の通信教育を検索したところ、創学舎高校の学校概要・教育方針が目に止まり、その詳細を知りたいと思い学校に電話をしました。

電話の中で五十嵐校長先生は、創学舎高校設立の趣旨、生徒に対する熱き思いを矢継ぎ早に語られ、その言葉の力に圧倒され、一言一言が胸に響きました。直接校長先生にお会いしたいと思っていたところ、入学式見学のお誘いを受けました。
 会場受付で、先生方が生徒を出迎え、1人ひとりの顔を見て名札を手渡しながら親しみをもって、「おはよう」「よく来たな」と言葉をかけられ、生徒を暖かく包み込まれていました。その様子を見た時、私は校長先生の「我が校はベテラン教師の勢揃い」という言葉を実感し、創学舎高校で学びたいと思いました。 

入学式では、学校見学者にすぎない私にもかかわらず、紹介され挨拶を求められました。唐突であり戸惑いましたが、私は挨拶の中で創学舎で学ぶ決意をはっきり述べました。    
 その後諸手続きを済ませ晴れて入学を果たしたものの、57年ぶりの教科学習、世代の違う生徒との交流、スクーリング時の遠距離通学など不安ばかりが頭を駆け巡りました。

 しかし、それは杞憂でした。学習面では無理なく学べるように、私に合わせたカリキュラム、スケジュールを作成していただきました。日々の学習レポートについては、最初は苦戦し不安でしたが、丁寧な添削やアドバイス、励まし言葉に接するたびに、「頑張ろう」「期待にお応えしよう」と学習意欲が湧いてきました。

また、スクーリングでは、味噌作り、化学実験、体育実技など若いスクールメイトと共に学ぶ楽しさを味わっています。学習とともに不安理由であった世代の違う生徒との交流については、入学時より若い孫のような生徒とのつながりができ、メールのやりとりをしています。例えば「無事に帰れましたか」「応援してます」「ファイトです」「明日も頑張りましょう」「気を付けて」など気遣いや励ましの言葉が送られてきます。時には「癒しのハムスター」と言って写真を送ってくれる学友もいます。ディズニーのお土産をいただいたこともあります。こうした友情は生涯大切にしていきたいと思いま 良き師良き学友に恵まれ私の高校生活は明るく充実しています。

青春の真只中にいます。卒業後は進学して人類学、歴史、文化などを学びたいと思っています。卒業するためには、遠距離通学など数々の困難があると思いますが、夢を実現するために、生涯青春をモットーにして1歩1歩前進していきたいと思っています。

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最年長の生徒さんの手記:生涯青春
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